ultrasound腹部超音波検査

腹部超音波検査とは?

腹部超音波検査は、超音波を用いて腹部内の臓器を観察する検査方法です。腹部にゼリーを塗布し、プローブと呼ばれる装置を皮膚上で移動させながら、肝臓・腎臓・胆のう・膵臓(すいぞう)・脾臓(ひぞう)などの臓器の形状や大きさ、内部の状態をリアルタイムで観察します。

検査を受けることで、肝臓の腫瘍や脂肪肝、胆石、膵炎、腎結石などの異常を早期に発見することが可能です。検査時間は通常10~20分程度で痛みを伴わず、特別な準備もほとんど必要ありません。

腹部超音波検査は、消化器系の健康状態を評価する上で非常に有用な検査であり、定期的な健康診断や症状のある場合の診断に広く活用されています。

腹部超音波検査を受けた方が良い人

  • 腹痛や腹部の不快感がある方
  • 黄疸や皮膚の変色が見られる方
  • 背中やみぞおちの痛みが続いている方
  • 何もしていないのに体重の減少が続いている方
  • 家族に消化器疾患の既往歴がある方
  • 健康診断で腹部や肝機能に異常を指摘された方

腹部超音波検査で分かること

肝臓の疾患

脂肪肝

肝細胞に脂肪が過剰に蓄積した状態で、現代の生活習慣病の一環として非常に多く見られる疾患です。初期には自覚症状がほとんどなく、気づかないうちに進行することが多いです。進行すると肝炎や肝硬変に発展する可能性があります。肝臓が「明るく映る」ことで脂肪がたまっていることを確認できます。

肝硬変

肝臓の線維化が進行し、正常な肝機能が損なわれた状態です。進行するとお腹に水がたまる腹水や黄疸が現れます。肝臓の表面が凹凸状になることや脾臓の腫大、腹水の有無を確認することで、早期診断や病状評価に役立ちます。

肝臓がん

肝細胞に発生する悪性腫瘍で、早期発見が非常に重要な疾患です。初期には症状がほとんど現れませんが、進行すると体重減少・腹痛・黄疸などの症状が見られることがあります。肝内に見られる腫瘤の形状や内部構造から診断を行い、場合によってはCTやMRIなどの追加検査が必要になります。

胆のう・胆管の疾患

胆石症

胆のうや胆管内に結石が形成される疾患で、典型的な症状として右上腹部の痛みや発熱、黄疸が挙げられます。結石は影として映し出されるため、迅速な診断が可能です。また、胆のうの炎症が進行している場合には壁の肥厚も確認できます。

胆のうポリープ

胆のう内壁に形成される小さな隆起物で、ほとんどの場合無症状です。しかし、大きなポリープや多発性のポリープは悪性化のリスクがあるため注意が必要です。検査ではポリープのサイズや形状、数を確認し、経過観察が必要かどうかを判断します。

膵臓の疾患

慢性膵炎

膵臓の炎症が慢性化し、機能が徐々に低下する疾患です。腹痛や消化不良、糖尿病の症状が現れることが多く、長期間にわたり患者様に影響を与えることがあります。膵臓の萎縮や石灰化、膵管の広がりなどを確認して診断をします。

膵臓がん

早期にほとんど症状が現れない、発見が難しい疾患の一つです。進行すると、黄疸や体重減少、腹痛が見られることが多いです。検査では通常と異なる「しこり」の有無や膵管が広がっている状態をチェックしますが、CTやMRIと併用してさらに詳細な診断を行うことがあります。

腎臓の疾患

腎結石

腎臓内に硬い結石が形成される疾患で、側腹部から背部にかけての激しい痛みや血尿が主な症状です。検査では石が「明るい点」として映り、その周囲に影ができることで存在を確認できます。

腎のう胞

腎臓に液体が溜まった袋状の構造物ができる疾患で、多くは無症状です。しかし、のう胞が大きくなると周囲の臓器を圧迫し、痛みや不快感を引き起こすことがあります。のう胞の大きさや形状、内部の状態を確認し、治療や経過観察の方針を立てます。

脾臓の疾患

脾腫

脾臓が腫大する状態で、感染症や血液疾患、肝硬変などが原因となることが多いです。左上腹部の圧迫感や痛み、貧血などが症状として現れます。検査の際は脾臓の大きさや内部構造を詳細にチェックします。

腹部超音波検査の特徴・メリット


  • Merit01

    放射線被ばくの心配がなく、気軽に受けられる

    超音波検査はX線やCT検査と異なり、放射線を一切使用しない検査です。放射線被ばくのリスクがないため、妊婦や小児を含むすべての患者様に安心して受けていただけます。

    また、定期的に繰り返し検査が可能であるため、生活習慣病の管理や慢性疾患の経過観察、手術後のフォローアップなど、長期にわたる健康管理にも適しています。簡便な検査であるため、入院の必要がなく気軽に受けられるのも魅力の一つです。

  • Merit02

    痛みや不快感が少ない

    腹部超音波検査は、プローブという機器を皮膚の上に滑らせるだけで検査が行えるため、針を刺したり体内に器具を挿入したりする必要がありません。そのため、検査中の痛みや不快感がほとんどなく、患者様の身体的・精神的負担もほとんどかかりません。検査後の副作用もないため、日常生活に支障をきたすこともありません。

  • Merit03

    検査時間が短く、すぐに結果が分かる

    腹部超音波検査の所要時間は10~20分程度と非常に短時間で終了します。また、検査後にはその場で結果を確認できるため、迅速な診断が可能です。例えば、腹痛や黄疸などの症状が急に現れた場合でも、速やかに異常の有無を把握できるため、早期に治療を始めることができます。

当院の腹部超音波検査の流れ

  • Step01

    検査前のご準備

    胃や腸の内容物やガスが検査画像に影響を与えるため、空腹状態での検査が必要です。検査前は飲食を控えていただきますが、具体的な準備や注意事項については事前にしっかりとご説明しますのでご安心ください。

  • Step02

    来院と受付

    検査当日は予約時間に合わせてご来院いただき、受付を行います。その際、体調や現在の症状について簡単にお伺いいたします。検査前に気になることや不安な点があれば、遠慮なくお尋ねください。

  • Step03

    検査準備とご案内

    検査室にご案内し、ベッドに横になっていただきます。お腹を露出するために衣類を少し緩めていただきますが、必要に応じてタオルなどで覆い、プライバシーに配慮します。検査はリラックスした状態で受けていただくことが大切ですので、室温や環境にも十分配慮しております。

  • Step04

    検査の実施

    検査の際は、腹部に超音波伝導用のゼリーを塗布します。このゼリーは温めてありますので、冷たさを感じることはほとんどありません。プローブという超音波装置をお腹の上を滑らせながら、肝臓、胆のう、膵臓、腎臓などを順番に観察します。

  • Step05

    検査後の処置・説明

    検査が終了しましたら、腹部に残ったゼリーを拭き取ります。その後、衣類を整えていただき、終了となります。検査時間は通常15~30分程度で、検査後はいつも通りにお過ごしいただけます。検査で異常が見つかった場合には、今後の治療方針や必要な追加検査について丁寧にお話しいたします。

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