検査について

頸動脈超音波検査(頸動脈エコー検査)は、首の両側を通る頸動脈の状態を超音波を使って観察する非侵襲的な検査です。この検査では、超音波検査の装置を使い、動脈硬化の程度を測定します。心臓から脳へ血液を送る重要な血管である頸動脈の状態を詳しく調べることができます。
検査の目的
頸動脈超音波検査の主な目的は以下の通りです。
- 動脈硬化の早期発見と進行度の評価
- 脳梗塞や心筋梗塞のリスク評価
- 頸動脈狭窄(血管の狭まり)の有無と程度の確認
- プラーク(血管内の脂肪や石灰化などの沈着物)の検出
- 血管の異常の発見
こんな方におすすめ

- 高血圧、脂質異常症などの危険因子をお持ちの方
- 脳梗塞や心筋梗塞を経験した血縁者がいる方
- 高コレステロール血症や高脂血症と診断された方
- 喫煙習慣のある方
- 糖尿病の方
- 40歳以上の方(特に動脈硬化リスクがある場合)
- 健康診断や脳ドックの一環として受診される方
検査の流れ
準備
頚がよく見えるよう、上着を軽く脱いでいただきます。特別な前処置(絶食など)は不要です。
姿勢
枕なしでベッドに仰向けで寝ていただきます。
検査
超音波の伝わりを良くするため頸にゼリーを塗ります。そして、超音波が出る器具(プローブ)を頸にあてて頚動脈を観察します。検査技師がプローブを首の両側に当て、モニターで血管の状態を確認します。
終了
検査後はゼリーを拭き取り、通常の活動に戻れます。
検査時間
所要時間は、約20~30分程度かかります。
状態によって多少前後する場合があります。
検査で分かること
- 頸動脈の内膜中膜複合体(IMT)の厚さ
- プラーク(脂肪や石灰化などの沈着物)の有無と性状
- 血管の狭窄(狭まり)の程度
- 全身の血管の詰まり具合・狭窄の具合
費用について
頸動脈超音波検査は、保険診療の場合は一部自己負担となります。自費診療や健診オプションとして受ける場合は、約5,000円〜10,000円程度です。詳細は受付にお問い合わせください。
検査の頻度
動脈硬化リスクのある方は、医師の指示に従って定期的に検査を受けることをお勧めします。一般的には1〜2年に1回程度の検査が推奨されます。
注意事項・よくある質問
Q: 検査前に食事制限はありますか?
A: 特に前処置(絶食など)も必要ございません。
Q: 薬は飲んでも大丈夫ですか?
A: 普段お飲みの薬は通常通り服用してください。
Q: 結果はいつわかりますか?
A: 当日または次回の診察時に医師から結果の説明があります。
Q: 保険は適用されますか?
A: 動脈硬化や脳血管障害の疑いがある場合は保険適用となることがあります。詳細は受付にお問い合わせください。