osteoarthritisofthehip変形性股関節症

ある時、立ち上がりや歩行中に股関節の周囲に痛みが生じるが、痛みが持続しない為様子をみていると、次第に耐えられない痛みに変わり、受診すると変形性股関節症と診断されたと訴えられる方がいます。
股関節は身体を動かすのに必要不可欠であり、何をするにも股関節は動きます。
動かす頻度が多いということは、その分負担が大きいということです。
変形性股関節症が増悪すると手術に至る可能性もある為、早期発見、早期予防が大切になってきます。
今回は、股関節の痛みや変形性股関節症で悩んでいる方に対して、原因や予防策など紹介できればと思っています。

変形性股関節症とは

その名の通り、股関節が変形することを言います。特にBMI=25以上の肥満型女性に多いです。股関節は日常生活で使用する頻度が多く、肥満な状態でなくても、筋力低下や先天性の原因により、歳を重ねていくにつれて股関節の軟骨が擦り減り、骨同士がぶつかり合うことで骨が変形していってしまいます。骨の変形が進行すると手術適応になることがあり、人工骨頭に置換していく可能性が高まります。

原因

  • 1次性変形性股関節:加齢や過活動によって引き起こされる。
  • 2次性変形性股関節:他の病気が原因で引き起こされる。

1次性の変形性股関節は外国人に多く、2次性の変形性股関節は日本人に多いとされています。

2次性変形性股関節の主な原因疾患

  1. 臼蓋形成不全②先天性股関節脱臼(発育性股関節形成不全)③関節リウマチ④外傷(交通事故/スポーツ事故/臼蓋骨折や大腿骨頸部骨折)

治療

  1. 薬物治療
    炎症を抑えたり、痛み止めの役割を果たします。痛みが強い場合は、飲み薬のみならず、湿布や塗り薬なども併用します。
    また、ヒアルロン酸注射や炎症を抑えるステロイドなどを関節内に注射することもあります。
  2. リハビリテーション
    軽度の変形性股関節であれば、リハビリにて進行を防止することができます。股関節が痛むときは、体重がかかったり、関節を動かしたときに生じます。結果痛みを出さないようになるべく関節を動かさないよう安静にしている方が多いです。安静にしていると股関節周囲の筋肉や靭帯、関節包は固まってしまいますので、リハビリで関節可動域訓練していき、可動域の拡大を図ります。可動域がある程度獲得できたら筋力訓練に移行します。必ず可動域訓練を実施した後に筋力訓練をするよう推奨していますが、理由としては、可動域が狭まった状態でトレーニングしてしまうと、狙った筋にアプローチできなかったり、怪我に繋がる可能性があります。
    筋力訓練では、主に殿筋群のトレーニングがメインとなります。その中でも中殿筋というお尻の横に付いている筋肉が重要で、この筋肉が筋力低下していると大腿骨骨頭と臼蓋の安定性が失われやすく、股関節の変形を進行させてしまうリスクが高まります。
  3. 生活指導
    主に体重管理や補助具の選別、生活様式の変更など、なるべく股関節に負担をかけないよう生活指導します。生活の中にリハビリを取り入れるのも大切です。散歩では変形性股関節予防に必要な筋力が付きにくい為、筋力訓練を導入しましょう。どうしても自分ではやる気が起きない方は理学療法士によるリハビリを検討しましょう。
  4. 手術療法
    股関節の変形が強く、生活に支障をきたす方は、医師による指示の下、手術の対象となることがあります。
    主な手術は「人工股関節全置換術」という術名で、その名の通り股関節を人工の物に変える手術になります。術後は翌日からリハビリが開始され、骨密度にもよりますが、術後翌日から歩行訓練が開始されます。骨粗鬆症の方は、術後数週間は免荷(体重をかけてはいけない)の期間がある場合もあります。股関節の場合、人工の関節にすると、「脱臼のリスク」が高くなる為、禁忌肢位(やってはいけない姿勢)の指導をリハビリスタッフから受けます。禁忌肢位は術式によって個々で異なりますのでしっかりと指導を受けるようお願いします。

股関節は膝関節と同等の負荷量がかかる為、体重の管理や筋力訓練は必須になります。当院には、医師をはじめ、栄養士と理学療法士が常勤しております。食事のことや運動のことでわからないことや相談したいことがあれば、当院までお問い合わせください。

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